ひなまつりはお祝いなのですか?
3月3日はひなまつり。我が家には息子しかいないので、雛人形はありませんが、年中行事とか歳時記として、ちらし寿司やひなあられを食べました。
しかし、ひなまつりは祝い事なのか?という疑問がふつふつと湧いてしまったので、この文章を書いています。
ひなまつりの歴史を見ると、小さな人形遊びというものと、災厄を払うためのひとがたというもの(水に流す、身に備えて清める)の流れが結びついたようです。
上巳の穢れ払いとして三月三日という時期に人形を流したという説もあるようですが、定かでないようです。
ひなまつり起源の詳しいことは「ひな祭り文化普及協會」のサイトに詳しく記載があります。
起源から考えると、「祈り」の行事なんですよね、ひなまつりって。
災厄がなくなるように。
「ひなまつり、おめでとう」はこれまで無事に生きてこれてよかったね、おめでとうということなのかもしれないけど、しっくりこない。
そして、五月五日は端午の節句で男の子、三月三日は桃の節句で女の子と分けられてしまったことにも、私自身はしっくりきていない。
起源では分けられておらず、災厄を避けるための行事だったのが、江戸時代になってから男女で分けられ、それが定着していったようです。
幼い頃、我が家には雛人形はありませんでした。幼い頃はひなまつりの時期に、近所の子どものお家へ雛人形を見に行ったりさせてもらいました。我が家には何もありませんでした。小さなものひとつさえも。でも、むしろこれが思春期の私にとってはとても良かったことでした。
思春期以降の私は「女の子」であるということがやや苦痛な子でした。女の子らしくといったものをどちらかというと、避けたい気持ちが強かったのです。
かといって男の子になりたかったわけでもなく、女の子でも男の子でもない、ただの自分でありたいという感じでした。
だから「ひなまつり=女の子の節句」をあまり感じずにすんだのは、楽でした。
そんな折、ひなまつりの日に、夫から思い出したように言われた一言。
「そういえばまだ言ってなかったね。(ひなまつり)おめでとうだね」
おめでとう、ってなんのおめでとうだろう?
きっと幼い子どもには、これからすこやかに成長してほしいという祈りを込めて、ひなまつりという行事を過ごすのだと思います。
もう、おばちゃんになった私。むしろ、これから長生きしてね、ですよね?(笑)
これからは、災厄を払う気持ちで、ひなまつりを過ごしたいと思います。